仏教史上最大の数「不可説不可説転」が現代エンタメでバズる理由

仏教史上最大の数「不可説不可説転」が現代エンタメでバズる理由

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この想像を絶する数単位が誕生した背景には、大乗仏教の代表的な聖典である『華厳経』の存在がある。仏教の開祖である釈迦が悟りを開いた直後、その直観した世界の真理を語ったとされる経典だ。しかし、当時のインドの言葉から漢訳されたテキストが東アジアに定着する過程で、決定的な役割を果たした人物がいる。唐代の帰化僧、実叉難陀(じっしゃなんだ)だ。

実叉難陀が翻訳した八十華厳において、数の計算単位は二乗ごとに倍加していく独自の体系を取っていた。「阿僧祇」「那由他」「不可思議」を経て、最終到達点として提示されたのが「不可説不可説転」である。華厳宗の教義では、この天文学的数値を提示することで、釈迦が目指した功徳の無量さや全宇宙の広大無辺さを象徴的に示そうとした。言葉で説くことすら不可能な領域を、あえて言葉を用いて表現しようとした逆説的な挑戦だったと言える。

鈴木 陽菜
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鈴木 陽菜

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