任意自動車保険の契約書面を紐解くと、そこには明確な「保険免責条項」が記載されている。飲酒運転や無免許運転などの重過失・反社会的な行為によって生じた損害について、保険会社は支払いを拒絶できる権利(免責)を有する。
この免責条項がダイレクトに直撃するのが、加害者側の車両保険や人身傷害保険、自損事故保険だ。大破した自分の愛車の修理費用、あるいは廃車費用は1円も降りない。それどころか、自身が重傷を負って長期入院や障がいを抱えることになっても、自らの人身傷害保険からの給付金は完全にゼロとなる。
医療費はすべて自己負担となり、仕事も失い、その上相手への損害賠償責任や行政処分・刑事罰が重くのしかかる。ローンだけが残った事故車両と莫大な医療費の請求書を前に、自己破産を選択せざるを得ないケースが後を絶たない。