ミシュランの審査は、身元を隠して一般客と同じように食事をする「覆面調査」が鉄則です。しかし、日々多くのお客様と対峙している一流のサービススタッフや料理人の間では、ミシュラン調査員の特徴や行動パターンが共有されています。
調査員が見分けられる代表的なポイントには、以下のような特徴が挙げられます。
【調査員に見られる主な行動傾向】
・予約と人数の特徴:通常は1名、または2名で来店し、極端な混雑時やピークタイムを外して訪れることが多い。
・メニューの選び方:店のシグネチャー(代表作)や、仕込みの技量がはっきりと出る基本料理、異なる調理技法を用いた複数の皿を的確に注文する。
・料理の観察方法:料理が運ばれた際、提供温度や盛り付けの細部までじっくり観察し、一口ごとに間を置いて味わう。
・店内での行動:食事中にスマートフォンやメモ帳へ執拗に何かを書き留めることは原則として避け、極めて自然に振る舞おうとする。ただし、退店後に化粧室や車内などで詳細な記録を取る傾向がある。
・会計時の特徴:割り勘ではなく個人名義の法人カード等で支払い、領収書を正確に受け取る。
審査の公平性を保つため調査員は徹底して素性を隠しますが、現場の鋭い観察眼を持つスタッフには、その独特の緊張感や料理への視線から「調査員ではないか」と察知されることも少なくありません。店によっては、あらかじめ取材・掲載をお断りしている旨を告げ、丁重に対応する場合もあります。