彼女の歩みを紐解く上で、実兄である成田童夢の存在を外すことはできない。幼少期から父の厳格な指導のもと、共に世界を目指した天才スノーボード兄弟。メディアは二人の活躍を熱狂的に報じたが、その裏で家族にかかっていた負荷は計り知れないものだった。
注目が集まるあまり、勝利以外の結果が許されないような極限のプレッシャー。競技を離れ、それぞれが波乱の道を歩むこととなってからも、同じ苦悩を味わった兄妹だからこそ分かち合える絆が存在した。異色のキャリアを進む妹を静かに見守る兄の姿は、孤独な戦いを続けてきた彼女にとっての確かな心の支えとなっている。