物語のクライマックスとなる五稜郭から暴走列車へと続く死闘において、杉元佐一は鶴見中尉率いる第七師団との壮絶な激突を繰り広げました。ネット上では一時「主人公死亡説」が飛び交ったものの、原作最終回(第314話)において杉元佐一は確実に生存しています。
暴走列車が海へと突っ込む極限状態の中、アシリパの手によって救出された杉元は、重傷を負いながらも息を吹き返しました。その後、埋蔵金の一部である砂金を手にした杉元は、かつて日露戦争で戦死した親友・寅次(とらじ)との固い約束を果たすため、単身で故郷の東京へと向かいます。
杉元が向かった先は、寅次の妻であり、自らの幼馴染でもあった梅子(うめこ)の元でした。梅子は眼病を患っており、海外での莫大な手術費用を用立てることが杉元が金塊争奪戦に身を投じた原点でした。杉元は直接名乗り出ることはせず、梅子の目を治すための資金を託す選択を取ります。
現地での取材や公式描写を紐解くと、梅子はすでに目の治療を受けて視力を取り戻しており、寅次との間に生まれた我が子を育てながら平穏な日常を取り戻していました。彼女の前に姿を現せば、過去のしがらみや罪悪感で彼女の平穏を揺るがしかねないと考えた杉元は、遠くからその幸せを見届けて静かに背を向けたのです。自らの青春と過去に完全な終止符を打った杉元は、再び北海道へと戻り、待っていたアシリパと再会を果たしました。