スポーツ自転車の愛好家の間でも、長年の論争が続いている。チェーンの汚れ落としや滑らかさを求めてスプレーする人が絶えないが、高いサラサラ感を持つ基本タイプは揮発性が高く、長時間の極圧・高速回転には耐えられない。注油した直後は快適に感じられても、雨や摩擦ですぐに膜が切れ、かえってチェーンの摩耗を早めるリスクがある。
さらに見落とされがちなのが、ゴムや一部のプラスチック素材に対する影響だ。石油系溶剤が含まれているため、未対応の樹脂部品やゴムシールに噴射すると、軟化や膨潤、ひび割れを引き起こす恐れがある。自転車には専用のチェーンオイルを、プラスチックやゴムの滑りを良くしたい場合はシリコーン系の潤滑スプレーを選ぶべきだ。