福本伸行氏の原作漫画『賭博黙示録カイジ』における船井譲次は、オールバックの髪型に脂ぎった顔、小太りでいかにも小悪党といった風貌の男として描かれています。しかし、実写映画版で山本太郎が演じた船井は、ビジュアル面でもキャラクター造形でも原作とは明確なアプローチの違いが見られます。
映画版の船井は、無駄のない筋肉質な肉体を持ち、動きも軽快でアグレッシブです。一見すると頼れる兄貴分のような爽やかさすら漂わせながら、次の瞬間には獲物を狙う肉食獣のような鋭利な眼光を見せます。
単なる原作のトレースにとどまらず、実写ならではの説得力を持たせたこのアレンジは、映画という限られた尺の中で「なぜカイジが容易に信じてしまったのか」という動機を補強し、原作ファンからも絶賛を集める要因となりました。