かつて「ゆるキャラ」という言葉を生み出し、日本独自のポップカルチャーへと昇華させたイラストレーターの三浦じゅん氏は、キャラクターが醸し出す「そこはかとない哀愁」こそが愛嬌の源泉だと指摘する。完璧すぎない造形、そしてどこか遠くを見つめるような定まらない視線が、人々の張り詰めた緊張感を一瞬で緩める。
完璧な黄金比で作られたデザインにはない「隙」が、見る者にツッコミどころや愛おしさを感じさせる。視線が合っているようで合っていない、あの絶妙な目元のゆるさこそが、ストレス社会に生きる人々の拠り所になっているのだ。