女性誌の代名詞とも言えるananが、ゲーム実況者を大きく取り上げる背景には、時代の決定的な変化がある。かつて「サブカルチャー」や「オタクの趣味」と括られていたゲーム実況は、今や若い世代にとって最も身近なメインストリームのエンタメとなった。東京ドーム公演を即完売させるほどの動員力を誇るキヨの存在を、メディア側が無視できるはずもなかったのだ。
企画段階では編集部内でも慎重な意見があったという。伝統ある誌面のトーンに合うのか、既存の読者層に受け入れられるのか。しかし、蓋を開けてみればその不安は一瞬で吹き飛んだ。既存のファン層が雑誌を買い占めただけでなく、普段ゲームを見ない層からも「このスタイル抜群の男性は誰?」と問い合わせが相次いだ。老舗誌の挑戦は、完璧な勝利へと終わったのだ。