さらに見逃せないのが、政治と制度の動きだ。かねてより岸田文雄前首相の政権下から本格化した「働き方に中立的な税・社会保険制度への移行」は、現在進行中の2026年度税制改正プロジェクトにおいても最大の焦点となっている。
これまでの税制や社会保障は、夫が働き妻が家にいるスタイルを前提に優遇されてきた。しかし、制度の再構築が進む中で、単身労働者や共働き世帯との公平性を確保するため、給与所得控除の見直しや社会保険の適用拡大が加速している。現役世代の負担感が増すなか、片働き世帯に課される実質的な税・社会保険料の手取り圧迫は、年々深刻さを増すばかりだ。