『君の名は。』以前のアニメ音楽といえば、劇伴専門の作曲家が手掛けるか、既存のポップスを主題歌として採用するのが通例だった。そこに劇伴から歌モノまで全編を単一のロックバンドが担当するという挑戦は、当時の映画・音楽業界に大きなショックを与えた。
バンド固有のポップ感やロックのダイナミズムを保持しながら、映画全編を一つの壮大なシンフォニーとして構築してみせた作品性。この成功以降、日本のアニメーション界では「アーティスト×アニメ監督」による完全密着型のコラボレーションが一大トレンドとして定着した。日本のポップカルチャー史において、本作の劇伴はまさに歴史の転換点だった。