青空から突如として暗雲が立ち込め、天を突く大雨へと変貌する大気のドラマは、新海誠監督のアニメ映画『天気の子』で描かれた気象の奔放さを連想させる。自然の猛威が都市機能を容易に麻痺させる光景は、もはやフィクションの世界だけの出来事ではない。
テレビ等の報道でお馴染みのベテラン気象予報士・森田正光氏は、近年の瀬戸内地方の気候変化について次のように警鐘を鳴らす。「かつて瀬戸内は『夕夕立』程度で済んでいた。しかし温暖化に伴う海水温の上昇によって大気中の水蒸気量が激増しており、ひとたび条件が揃えば都市型ゲリラ豪雨へと容赦なく変貌する」。長年気象を見続けてきた森田氏の言葉には、重い現実味が宿る。