時計の針を2007年に戻そう。問題の映像は、大手アダルト配給会社ビビッド・エンターテインメントの手によって『Kim Kardashian, Superstar』と題され、全世界に向けて商業流通させられた。当時、無断公開に対する差し止め訴訟が提起されたものの、最終的には約500万ドルの和解金で決着。この合意こそが、後年まで続く「意図的なリークだったのではないか」という疑惑の引き金となる。
ビビッド社側は当時、すでにデジタル化の波に押されつつあった成人向けコンテンツ市場において、セレブリティのプライベート映像が持つ爆発的なトラフィック価値を冷徹に見抜いていた。消費される客体から、自らをプロデュースする主体へ。屈辱的なタイトルを冠されたビデオの拡散は、逆説的にも彼女の名前をグローバルブランドへと変貌させるプロローグとなった。