言葉の意味が先鋭化し、対話が成り立たなくなる現象は、テクノロジーの進化と無縁ではない。動画配信サービスのNetflixで世界的な反響を呼んだ『ザ・ソーシャル・ジレンマ』や『グレート・ハック: SNS史上最悪の醜聞』といった作品は、まさにデジタル空間がいかに人間の思想を分断するかを生々しく描いた。
また、NHKオンデマンドで配信されている現代史や情報戦に関するドキュメンタリーでも度々警鐘が鳴らされているように、閲覧履歴に応じた最適化アルゴリズムは、人々を極端な言説へと誘導する。タイムライン上で「保守」や「リベラル」を自称する人々が、互いを敵視して過激な言葉を投げつけ合う光景は、もはや思想の対立ではなくアルゴリズムが作り出した虚像かもしれない。メディアが煽る熱狂から一歩身を引き、情報の出所を吟味する冷静さが今ほど求められている時はない。