今回の取材にあたり、伝統食の普及活動を行う京都府食文化協会の関係者にも意見を求めた。協会側も、東京の文化発信地である渋谷で本物の味わいが理解され、若い世代や外国人客へと広がっている現象を歓迎しているという。「家庭の惣菜であったおばんざいが、洗練された和食居酒屋のスタイルで提供されることで、新たな価値を生み出している」と評価は高い。
実際に現地を取材すると、店内は木目を基調とした静謐な空間が広がり、大人がゆったりと過ごせるプライベートな空気感が漂っていた。カウンター越しに大鉢に盛られた色鮮やかな小鉢料理を眺めながら、料理人と会話を交わす時間は、慌ただしい日常を忘れさせる至福のひとときだ。