どれほどマッサージやメイクを工夫しても改善しない場合、医学的な要因として片目の眼瞼下垂(がんけんかすい)を疑う必要があります。
眼瞼下垂とは、上まぶたを引き上げる筋肉(眼瞼挙筋)や、その力をまぶたの軟骨に伝える「挙筋腱膜」が緩み、まぶたが十分に上がらなくなる状態を指します。加齢だけでなく、長年のハードコンタクトレンズ装用、アレルギーによる激しい目元の摩擦、スマートフォン凝視による慢性的な負荷などが引き金となり、若年層でも片目だけに発症するケースが急増しています。
セルフチェックとして、正面を向いて鏡を見た際、上まぶたが黒目の中心(瞳孔)の上端にかかっているかどうかを確認してください。瞳孔にまぶたが被さり、無意識に額にシワを寄せて目を開けている状態であれば、自力での改善は不可能です。これを無理にマッサージ等で引っ張ると、かえって腱膜の断裂や皮膚の伸びを悪化させるリスクがあります。
さらに注意すべきは、短期間で急激に片目のまぶたが下がってきた場合や、物が二重に見える(複視)、瞳孔の大きさが左右で異なるなどの症状を伴うケースです。これらは脳動脈瘤による動眼神経麻痺や重症筋無力症など、重大な神経系疾患の初期兆候である可能性が否定できません。違和感を覚えたら、美容クリニックへ行く前にまず眼科や脳神経外科を受診することが鉄則です。