インスリン注射や経口血糖降下薬(特にSU薬など)を使用している糖尿病患者の低血糖対策においては、事態に応じた明確な使い分けが不可欠です。
特に注意したいのが、「α-グルコシダーゼ阻害薬」を服用しているケースです。この薬剤は二糖類や多糖類の分解をブロックするため、ショ糖やデンプンを含むバナナを食べても血糖値がほとんど上昇しません。この場合は、処方された固形ブドウ糖(10g程度)またはブドウ糖を含む清涼飲料水(150〜200ml)の摂取が唯一の正解となります。
一方で、バナナが真価を発揮するのは「予防的な補食(間食)」のシーンです。運動前や、食事と食事の間隔が長く空いてしまう時間帯に、あらかじめ少量のバナナを摂取しておくことで、低血糖の発症そのものを未然に防ぐ緩衝材としての役割をしっかりと果たしてくれます。