韓国メディアが毎年繰り返す「なぜ我が国はノーベル科学賞を受賞できないのか」という問い。その背景には、極端な成果主義がある。韓国の大学や研究機関では、短期間で目に見える成果(論文数や特許など)を出すことが強く求められる。これでは、何十年も日の目を見ないかもしれない「基礎研究」に人生を捧げることは不可能に近い。
「根っこがない木に花は咲かない」。あるソウル大学の教授は、地元紙のインタビューでそう嘆いた。日本が明治時代から100年以上にわたって積み上げてきた基礎科学の土壌と、1970年代以降に急速な経済成長を遂げた韓国の「追いつき追い越し」型の研究スタイルでは、そもそも時間軸が異なるのだ。