司会者としての顔が定着している中居だが、俳優として残してきた強烈な足跡を忘れてはならない。宿命に翻弄される天才ピアニスト・和賀英良を凄絶なリアリティで演じ切った名作ドラマ『砂の器』、そして戦争の理不尽に巻き込まれる理髪師・清水豊松の悲痛な叫びを体現した映画『私は貝になりたい』。それらの作品で見せた鬼気迫る演技は、今なお多くの映画ファンや批評家の記憶に深く刻まれている。
バラエティで見せる軽妙な笑顔とは対極にある、陰影に富んだ人間の業を表現できる唯一無二の表現力。ドラマや映画への本格復帰を望む声は制作サイドからも絶えず寄せられており、機が熟した際に見せるであろう役者・中居正広の復活劇に期待は膨らむばかりだ。