ミニマリズム一辺倒だった住宅トレンドから、温かみと触感を重視する心地よい空間への回帰が鮮明になっている。現代のインテリアデザインにおいて、床面は視覚だけでなく触覚で楽しむキャンバスだ。毛足が30ミリを超えるシャギーラグは、殺風景になりがちなモダン家具に柔らかな陰影と奥行きをもたらす主役として再評価されている。
消費行動の現場でもその熱気は顕著だ。楽天市場やAmazon.co.jpのインテリア部門では、高密度パイルを謳う製品がランキング上位を独占。テレワークの定着によって床に直接座る「ロースタイル生活」が見直され、座布団代わりに肉厚なラグを求める層が購買を牽引している。肌に直接触れるものだからこそ、妥協したくない。そんな生活者の本音が数字に表れている。