執行猶予付き判決を受けた者が最も恐れるべき事態が「猶予の取消し」です。取り消されると、その時点で猶予されていた期間の刑が直ちに執行され、収容施設へ送致されます。
刑法第26条・第26条の2に定められた執行猶予 取り消し 条件には、「必要的取消(必ず取り消される)」と「裁量的取消(裁判所の判断で取り消されることがある)」の2種類が存在します。
【必要的取消(絶対に取り消されるケース)】
・猶予期間中にさらに罪を犯し、禁錮(拘禁刑)以上の実刑判決を受けた場合
・猶予の言渡し前に犯した他の罪について、禁錮(拘禁刑)以上の実刑判決を受けた場合
【裁量的取消(取り消される可能性があるケース)】
・猶予期間中に再び罪を犯し、罰金刑に処せられた場合
・保護観察付執行猶予において、定められた遵守事項を著しく違反した場合
猶予期間中に再び事件を起こして裁判となった場合(執行猶予 再犯 判決)、原則として前刑の執行猶予が取り消されるため、「前刑の懲役年数 + 今回の判決年数」を合算して服役しなければなりません。たとえば懲役2年執行猶予3年の期間中に再犯で懲役1年6月の実刑となれば、合計3年6カ月間服役することになり、司法の猶予を破った代償は極めて重いものとなります。