琉球王国の中継貿易はなぜ栄えた?交易品と衰退の真相を徹底解説の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。
詳細を見る琉球王国の中継貿易における最大の特徴は、取引品目の大半が自国の産物ではなく「他国からの仕入れ品」であった点です。琉球はアジア各国の需要と供給のギャップを完璧に把握し、最適な物資を循環させていました。
地域・貿易相手国琉球からの主な輸出品(仕入れ元)琉球への主な輸入品(仕向け先)取引の構造と商業的価値明(中国)馬、硫黄(琉球産)、刀剣・扇・銅(日本産)、胡椒・蘇木(東南アジア産)高級生糸、絹織物、陶磁器(青磁・白磁)、銅銭(洪武通宝・永楽通宝)、薬種朝貢に伴う返礼品として高品質な中国産品を大量に獲得。利益率は時に元値の数倍に達した。日本(室町幕府・堺・博多)生糸、絹織物、陶磁器、薬種(中国産)、胡椒・蘇木・象牙(東南アジア産)日本刀、扇子、漆器、屏風、銅、硫黄室町幕府や有力守護大名向けに中国製高級品を供給。日本刀や銅を買い集めて明への朝貢品に充当。東南アジア(シャム・マラッカ・ジャワ等)陶磁器、生糸、銅銭(中国産)、日本刀(日本産)胡椒、蘇木(赤色染料)、象牙、錫(すず)、香料中国産陶磁器と引き換えに胡椒・蘇木を安価で大量調達。これらを明朝への朝貢品として納入。朝鮮(李氏朝鮮)胡椒、蘇木、香料(東南アジア産)、日本刀、中国陶磁器朝鮮人参、綿布、大蔵経(仏教経典)東南アジア産の染料や薬品を供給し、文化財や高級綿布を獲得。王権の権威付けに活用。
特筆すべきは「胡椒(こしょう)」と「蘇木(そぼく)」の存在です。胡椒は肉の防腐・調味料として、蘇木は鮮やかな赤色を出す高級染料として、明朝廷で莫大な需要がありました。琉球の進貢船は、マラッカ王国やシャム(現在のタイ・アユタヤ王朝)でこれらを安値で仕入れ、明へ持ち込むことで巨額の下賜品(絹や銅銭)を引き出す原資にしていたのです。