ホールの心臓部である大ホール(1,200席)は、音響効果を最優先に設計されたシューボックス(靴箱)型を採用している。側面と天井の木質内装が音を均等に拡散させ、客席のどの位置に座っても偏りのないクリアなサウンドが届く。特にフルオーケストラや室内楽の演奏においては、楽器本来の生々しい倍音成分が空気に溶け込み、ホール全体がひとつの巨大な楽器に変貌したかのような錯覚さえ覚えるほどだ。
一方、200席規模の小ホールは、より演者と観客の距離が近い親密な空間設計となっている。ソロリサイタルや朗読劇、トークイベントなど、息遣いまで感じ取りたい繊細なパフォーマンスに最適だ。大ホールの重厚な響きとは対照的に、小ホールでは明瞭度の高いタイトな音響設計が施されており、用途に応じて極限まで計算し尽くされた空間づくりが行われている。