完璧に整った四角いフォルムを維持するために、バッグインバッグを詰め込んでカチッと持ち歩く。そんな「過保護な扱い方」は、今のトレンドからは少しズレつつある。インスピレーションの源泉は、やはりこのバッグのミューズであるジェーン・バーキンだ。彼女のように、ステッカーを貼り、荷物をこれでもかと詰め込み、くたっとした質感を楽しむスタイルが再評価されている。
特にトゴやトリヨンクレマンスといった柔らかいレザーのバーキンにおいて、この傾向は顕著だ。使い込んでクタッとなったボディを、あえて無造作に抱えるように持つ。これが、2026年流の「真のラグジュアリー」の表現となっている。きれいに保つことだけが美徳ではないのだ。