「一般的な栗のペーストや渋皮煮を使ったモンブランと、マロングラッセのモンブランは何が違うのか」という疑問を持つ方は少なくありません。その最大の違いは、果肉内部への糖分の浸透度合いと洋酒(ラム酒やバニラ)の熟成度にあります。
栗の渋皮煮とモンブランの比較を行うと、渋皮煮は栗本来のほくほくとした素朴な食感や自然な甘み、渋皮由来のほのかな渋みを生かして比較的短時間で煮含めます。対してマロングラッセは、ヨーロッパ産の栗(主にシャテーニュ種)の皮を剥き、薄いシロップから段階的に糖度を上げながら数日間かけてじっくりと糖分を芯まで浸透させる、極めて高度な職人技で作られます。仕上げに高級ラム酒やコニャックを贅沢にまとわせることで、果肉の水分が濃厚なシロップと入れ替わり、ねっとりとした極上のテクスチャーと芳醇な香気へと昇華するのです。
このマロングラッセを贅沢にペーストやトッピングに用いることで、生クリームの乳脂肪分に負けない力強いマロンの風味が立ち上がります。舌の上でゆっくりと溶け広がる濃厚な甘みと洋酒の余韻こそが、多くの人を惹きつけてやまない理由です。