「理学療法士 国家試験 きつい」「留年したら人生終わり」——検索サジェストやSNSには、切迫した言葉が並ぶ。実際、X(旧Twitter)や5ch、知恵袋に投稿されるネットの反応を追うと、試験内容そのものより「学校選びの失敗」や「実習と勉強の両立」に関する苦悩が大半を占める。
ある専門学校3年生の投稿にはこうある。「1年生のときは国家試験なんてまだ先だと思ってた。でも実習が始まったら毎日レポートで寝る時間もない。気づいたら3年になって、過去問を開いたら知らない問題ばかり。学校は補講をしてくれるけど、夜間部はバイトを休めない」。
この声は特殊ではない。夜間部のSNSコミュニティでは「実習期間は無給なのに交通費も自己負担」「社会人で貯金を崩しながら通ってる。落ちたら来年また受験料と模試代がいる」といった金銭的プレッシャーが頻繁に語られる。受験料そのものは約2万円弱だが、模試代・参考書代・交通費・再受験時の収入減を合算すると、不合格の経済的ダメージは数十万円単位に膨らむ。
一方、合格者の体験記には共通点がある。彼らは例外なく「過去問を5年分、3周以上回した」と語る。回数だけではない。間違えた問題を単元ごとに分類し、「運動学」「生理学」「整形外科学」など出題科目別の弱点ノートを作成している。さらに、直前期は模試の復習に時間を割き、実地問題の出題パターンを体に染み込ませている。
ここから見えるのは、合格に必要な勉強法は極めてシンプルだということだ。特別な才能や高価な教材は不要で、要は「過去問を中心とした反復演習」と「実習期間中の学習時間確保」に尽きる。しかし、そのシンプルな戦略を実行できない構造的障壁が、不合格者の側には存在する。