旅客化の議論が白熱する一方で、現在の新金貨物線はどのような姿を見せているのでしょうか。現場の運用実態と鉄道ファン・地域住民のリアルな視点を追いました。
現在、新金線は定期貨物列車が1日数往復(鹿島サッカースタジアム方面へのコンテナ貨物等)運行されているほか、越中島貨物駅を発着するレール輸送用の臨時列車(通称:キヤE195系や機関車牽引の工臨)が設定されています。牽引機にはJR貨物の主力機であるEF210形(桃太郎)や、国鉄時代からの名機EF65形電気機関車などが充当され、都心近郊で長編成の貨物列車を間近に捉えられる貴重な路線です。
沿線には有名な撮影スポットが多数存在します。なかでも中川を渡る「新金中川橋梁」や、広々とした複線用地が広がる「水戸街道踏切付近」、細田地区のストレート区間などは、珍しい臨時列車が走行する日に多くの鉄道ファンが集まる名所となっています。
一方、沿線住民の日常に目を向けると、普段は静まり返った単線のレールが住宅街を分断する光景が広がっています。「滅多に列車が通らないのに踏切で足止めされることがある」「線路があるのに乗れないのはもったいない」という声が聞かれる一方で、「LRT化で運行本数が急増すると、近くの踏切の音が気にならないか」といった生活環境の変化を懸念する声も一部に存在します。