NHKにおける「スポーツキャスターの成功モデル」として今なお語り継がれているのが、杉浦友紀アナウンサーと副島萌生アナウンサーのキャリア形成です。
杉浦アナは、大学時代にミスキャンパスに選ばれるなど華々しい経歴を持ちながらも、入局後は福井放送局、名古屋放送局と地方局での地道な取材活動を重ねました。2012年に東京アナウンス室へ異動し『サンデースポーツ』のメインに就任すると、プロ野球からマイナースポーツまで徹底的に現場へ通う取材姿勢で選手や関係者の信頼を勝ち取りました。ロンドン五輪、リオデジャネイロ五輪の現地キャスターを務め上げたその安定感は、視聴者のみならず局内でも絶大な評価を得ています。
一方、副島萌生アナは2018年から『サタデースポーツ』および『サンデースポーツ2026』を担当。当時のネット上の評判を検証すると、視聴者からは「落ち着いたトーンで耳に入りやすい」「選手の心情に寄り添った的確な質問ができる」と極めて高い支持を集めていました。派手なアピールを排し、常に主役であるアスリートを引き立てる黒子に徹した姿勢が評価され、北京冬季五輪のメインキャスターへと抜擢されました。
サタデースポーツのキャスター交代や番組統合を経て、副島アナはその後『ニュース7』の平日キャスター、そして『サタデーウオッチ9』のメインキャスターへと昇格していきました。NHKにおいてオリンピック中継の顔に選ばれるための鉄則は、「地方局で培った現場主義」「黒子に徹するアナウンス技術」「視聴者に安心感を与える安定性」の3点に集約されることが証明されています。