サイバーセキュリティ専門機関や消費生活センターへの取材によると、2026年に入りカカオトーク掲示板を起点とした被害報告は前年比で約34%増加しています。特に目立つのは、従来の単純なアフィリエイト誘導ではなく、組織化された犯罪グループによる複合型の詐欺スキームです。
第一に警戒すべきは「タスク型副業詐欺」です。掲示板で「簡単な動画視聴やいいねを押すだけで日給2万円」「スキマ時間で稼げる副業仲間募集」といった甘い文句でカカオトークへ誘導します。初期段階では数百円〜数千円の報酬を実際に振り込んで信用させ、次第に「高額報酬を得るための保証金」や「システム手数料」と称して数十万〜百万円単位の送金を要求し、連絡を絶つ手口です。
第二の手口は、恋愛感情や親近感を悪用する「SNSロマンス・暗号資産投資詐欺」です。日常会話を何週間も重ねて心理的距離を縮めた後、「将来のために2人で資産を増やそう」と偽の投資プラットフォームへ誘導します。画面上では利益が出ているように見せかけ、出金を試みると「マネーロンダリングの疑いによる凍結解除金」を名目にさらなる金銭を搾取します。
さらに、未成年者や若年層を狙った「セクストーション(性的脅迫)」も深刻化しています。親しくなった後に通話や写真交換を持ちかけ、送らせた私的な画像や通話録画を盾に「家族や学校にばらまく」と金銭や電子ギフト券を脅し取る被害が報告されています。一度外部掲示板にIDを晒してしまうと、こうした犯罪者リストにデータが登録され、標的として狙われ続ける構造が形成されています。