大学代表のメンバーが発表されるたびに、ネット上では「結局、東京六大学と東都大学野球の選手ばかり優遇されているのではないか?」という疑問の声が上がります。しかし、この言説は半分正しく、半分は誤解です。
確かに六大学と東都は所属選手の層が厚く、ドラフト上位候補が密集しているため選出人数は多くなります。しかし、首脳陣のスカウティング網は全国26連盟の隅々まで張り巡らされています。地方大学所属であっても、全日本大学野球選手権大会や選考合宿で卓越した数値を叩き出せば、正当に日の丸のユニフォームを勝ち取っています。
現場の記者として指摘したい真の盲点は、「国内リーグ用の調整と国際大会用の調整の違い」です。国内のリーグ戦では球場の特性や対戦相手の癖を知り尽くしていますが、国際舞台では初めて対戦する外国人投手のクイックモーションや、ピッチクロック(投球間隔の制限)、ゾーンの広さに即座に適応しなければなりません。リーグ戦で無敵を誇った投手が国際舞台で制球を乱すケースもあり、「環境適応力」こそが選出における隠れた最重要ファクターなのです。