鷹岡明の歪んだ行動の根底には、同期である烏間惟臣に対する異常な執着とコンプレックスが存在していました。自衛隊・空挺部隊時代から、常に誰もが認める人格と実力を誇っていた烏間に対し、鷹岡は身体能力や指導の成果で常に一歩及ばず、激しい嫉妬を募らせていたのです。
生徒への暴力支配を烏間に制止された鷹岡は、自己の正当性を証明するため、烏間が選んだ生徒との「本物のナイフを使用した模擬暗殺対決」を提案します。烏間が指名したのは、クラスで最も小柄で大人しい潮田渚でした。実戦経験のない中学生相手に楽勝を確信していた鷹岡でしたが、渚の純粋な「殺気」を隠す才能と、笑顔で首元へナイフを滑り込ませる天性の暗殺術に恐怖し、背後を取られて完敗を喫します。
激昂して渚に本気の暴力を振るおうとした鷹岡の前に立ちはだかったのが、椚ヶ丘中学校の理事長・浅野學峯でした。理事長は鷹岡の教育論を「恐怖による支配は最も非効率」と冷徹に断じ、生徒に手を出した事実を盾に即座の契約解除を宣告。納得しない鷹岡に対し、理事長は自ら猛烈な格闘技術で圧倒した上、解雇通知書を口の中に無理やりねじ込んで追放しました。この公私にわたる徹底的な屈辱が、鷹岡をさらなる狂気へと駆り立てることになります。