育児コミュニティやSNS上では、「生後8ヶ月を迎えたのに寝返り止まりで前に進まない」「健診で周りの子がハイハイしていて焦った」という相談が絶えません。特に第1子を育てる保護者の間では、育児書に書かれた月齢基準と我が子の現状を比較し、プレッシャーを感じてしまう傾向が顕著です。
しかし、小児科クリニックや地域保健センターの現場取材において、現役の小児科医や助産師からは次のような証言が共通して得られます。
「生後8ヶ月でハイハイしないこと自体は、臨床現場では全く珍しいことではありません。抱っこされたときにしっかり足を踏ん張る力があるか、おもちゃを目で追って手を伸ばす意欲があるかなど、全体的な発達バランスが保たれていれば、移動動作の獲得が少し遅れているだけで深刻な異常を疑うケースは稀です」(小児科専門医)
現代の住環境では、フローリングが滑りやすくて踏ん張りが利かなかったり、部屋が狭くベビーサークル内に長くいたりすることで、動く必要性を感じていない赤ちゃんもいます。単に「ハイハイの楽しさにまだ気づいていないだけ」というケースが大半を占めています。