劇的な教育環境の変革が進む一方で、保護者や地域住民の間には戸惑いの声も少なくない。最大の関心事は「費用の出どころ」だ。民間の施設利用料や移動用バスのチャーター費用は決して安くない。多くの先進自治体ではこれらを公費で賄っているものの、財源の乏しい自治体では保護者負担として教材費や積立金の上乗せが発生するケースも散見され、地域格差への懸念が浮上している。
また、学校外での授業展開に伴う安全基準の再構築も急務だ。施設への移動時における交通事故対策、民間インストラクターと引率教員の間での指導責任の所在、万が一の溺水事故を想定した救命マニュアルの共有など、越えるべきハードルは多い。文部科学省やスポーツ庁もガイドラインの整備を急いでいるが、現場の運用レベルでどこまで綿密な危機管理体制を維持できるかが、今後の定着を左右する鍵を握っている。