では、暴れさせずに安全を確保するプロの技術とは何か。日本うさぎ協会などの啓発活動でも重要視される、臨床現場の「保定(動物医療技術)」を応用した最新のアプローチを紐解く。
第一のステップは「目隠しと死角の利用」だ。ウサギの真正面から手を出すと恐怖を煽る。頭の後方から優しく両目を手で覆うか、薄手のタオルをふわりと被せるだけで、視界が遮られたウサギは驚くほど動きを止める。
第二のステップは「胸部と後足の同時ホールド」である。片手を前足のすぐ下の胸元へ滑り込ませ、もう一方の手で丸まったお尻と後ろ足を包み込むように下からすくい上げる。このとき、絶対に後足を宙に浮かせたままにしてはならない。足裏が手のひらにしっかり密着している感覚を与えることで、キックの初動を封じ、ウサギに絶対的な接地感と安心感を与える。
第三のステップは「身体への密着(フットボール保持)」だ。持ち上げたら即座に飼い主の脇腹や胸元へ引き寄せ、飼い主の体と腕でウサギの側面を挟み込む。隙間を作らないことが、暴れるスペースをゼロにする最大の秘訣となる。