『湘南純愛組!』を語る上で避けて通れないのが、湘南純愛組とGTOの繋がりです。多くの読者が知るグレートティーチャー・鬼塚英吉の破格のバイタリティは、すべてこの湘南時代に培われた経験と深い痛みに根ざしています。
教師となった鬼塚が吉祥寺の武蔵野聖林学苑で生徒たちに投げかける言葉には、湘南で命を落とした暴走天使の二代目総長・真樹京介の面影が色濃く影を落としています。湘南純愛組における鬼塚英吉の過去は、決して無敵のヒーロー譚だけではありません。仲間を守れなかった挫折、大人の身勝手なルールへの憤り、そして親や教師から「ゴミクズ」とレッテルを貼られた痛烈な原体験が刻まれています。だからこそ鬼塚は、教室で孤立する生徒たちの絶望を誰よりも敏感に察知し、体当たりで壁を壊すことができたのです。
一方、相棒である弾間龍二の現在に目を向けると、彼の足跡もまたファンの胸を熱くさせます。『GTO』本編では吉祥寺のバイクショップ「スモーキン・ボム」の店長として登場し、大人になりきれない鬼塚の生活を支える保護者的ポジションを確立。さらに続編シリーズ『GTO パラダイス・ロスト』に至るまで、龍二は常に鬼塚の「帰るべき港」として確固たる存在感を放っています。湘南時代は女好きの血気盛んなヤンキーだった龍二が、最も分別ある大人の男へと成熟していくプロセスは、二人の固い友情の永続性を物語っています。