黒鳥千代子、通称「チョコ」。彼女は決して、従来の児童書にありがちだった「品行方正で誰もが憧れるヒロイン」ではない。オカルトが大好きで、少し冷めた目線で世界を見ており、面倒なことには巻き込まれたくない本音が随所に漏れ出る。この「良い子ちゃん」になりきれない等身大の泥臭さこそが、読者との距離を一気に縮める要因となった。
黒魔女修行という過酷、かつ理不尽な試練に文句を言いつつも、いざとなれば友達のために身体を張る。そのギャップが、読者に「自分もチョコのようになりたい、あるいは彼女の友達になりたい」と思わせる強い引力を持っているのだ。