衣類の保管に関して、インターネット上には根拠の薄い誤情報が氾濫している。日頃の対策が無駄にならないよう、プロの視点から代表的な誤解を是正しておきたい。
誤解①:「ポリエステルやナイロンの服は虫に食われない」
これは最も危険な誤解の一つだ。確かに害虫は化学繊維そのものを栄養として消化吸収することはできない。しかし、焼肉の油はね、皮脂、調味料の飛沫が付着した衣類は、幼虫にとって「調味料が染み込んだごちそう」に見える。彼らは表面の汚れを削り取る際、一緒に化学繊維を噛みちぎって穴を開けてしまう。一度でも袖を通した服は、合成繊維であっても必ず洗ってから収納しなければならない。
誤解②:「クリーニングから戻ってきたビニールカバーのまま保管すれば安全」
受け取ったままの透明ビニール袋を被せて収納するのは、害虫とカビを呼び寄せる最悪の悪手だ。ビニール内部に湿気がこもり、結露が生じることで、湿気を好む害虫にとって理想的な温床が形成される。ビニールは即座に外し、半日ほど陰干しして溶剤の匂いと湿気を飛ばしてから、通気性のある不織布カバーに掛け替えるのが鉄則である。
誤解③:「防虫剤を引き出しの底に敷いているから万全」
ここにも物理的な落とし穴がある。2026年現在市販されている一般的な防虫剤(ピレスロイド系やエムペントリン等)の有効成分ガスは、いずれも「空気より重い」性質を持つ。底に置いた防虫剤の成分は上へ立ち上らず、引き出しの底に滞留するだけだ。最新の防虫剤効果的な使い方2026年最新基準においては、「衣類の上に置く」「パイプの上部に吊るす」ことが必須要件となっている。