二人の道が分かれてから長い年月が経過した。小林武史は「ap bank」をはじめとするサステナブルなプロジェクトや地域芸術祭の実行に深く傾倒し、音楽プロデュースの枠を超えた社会活動家・演出家としてのポジションを盤石なものにしている。
一方の一青窈は、結婚・出産を経て母となり、歌詞に込められる視線にさらなる深みと温かみを増した。かつての鋭利な情念から、すべてを包み込むような包容力へと進化した彼女の歌声は、今なおライブステージで聴衆の心を揺さぶり続けている。互いに異なるフィールドへと足を踏み入れながらも、あの黄金期に培った経験はそれぞれの表現の血肉となっている。