今季の投球データを紐解くと、彼の凄まじさが数字として如実に浮かび上がる。直球の平均球速は158キロを超え、圧巻はストライクゾーンの四隅へ寸分違わず決まる制球力だ。単に速いだけではない。ボールの回転数とホップ成分が高く、打者のバットはことごとく空を切る。
変化球の精度も超一級品だ。カウントを整えるカットボールと、勝負所で投じるスプリットの切れ味は球界随一。奪三振率は常に10を超える驚異的な数値を維持しており、得点圏に走者を背負った場面での被安打率はほぼゼロに等しい。相手チームのスコアラーは「狙い球を絞っても、球威に押し込まれて手が出ない」と頭を抱える。9回に彼が登場した時点で試合終了と同義とされる所以だ。