青森市は全国でも屈指のラーメン消費量を誇る街であり、その根底には津軽海峡の恵みを生かした「焼き干し・煮干し文化」が深く根付いています。その礎を築いた老舗の一角が、昭和の風情を今に残すまるかいラーメンです。
戦後の青森市安方周辺は、青函連絡船の発着地として昼夜を問わず多くの港湾労働者や船客で賑わっていました。忙しく働く人々に、素早く、安価で、胃もたれせずに滋養のつく一杯を提供するために磨き上げられたのが、油分を排した純煮干し出汁と腹持ちの良い太麺でした。
時代が平成、令和へと移り変わり、周囲の街並みが再開発で近代化されても、まるかいの丼に注がれる職人の哲学は一切揺らぎません。流行に迎合して背脂を足したり、調味料で過度なパンチを加えたりすることなく、創業期からの味の骨格を守り抜く姿勢こそが、津軽ラーメンの生ける伝説としてリスペクトされ続ける最大の理由です。