バレンティンが打ち立てた記録の凄みは、単に本数だけに留まりません。特筆すべきは、開幕前のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)オランダ代表での負傷(左太もも裏肉離れ)により、シーズン開幕から12試合を欠場していた点です。初出場は4月9日であり、全144試合中わずか130試合の出場でこの記録を叩き出しました。
当時のバレンティン2013年成績を振り返ると、439打数で60本塁打。実に「打数÷本塁打」で算出される本塁打率は7.32という異常値を記録しています。これは約7打数に1本の割合でスタンドインしていた計算になり、従来のプロ野球記録を根底から覆す異次元のバレンティンホームランペースでした。
データを見ても明らかな通り、バレンティンの打率と本塁打の両立は極めて高度でした。打率.330は首位打者争い(中日・ブランコ選手が.333で獲得)の次点であり、打点も131でリーグ2位。わずか3厘差で三冠王を逃したものの、長打率.779、OPS 1.234という破壊的な傑出度は、NPBのシーズン最多本塁打保持者にふさわしい圧倒的な数字です。