母の威光もあり、大手芸能事務所ホリプロに所属して芸能界デビューを果たした坂口杏里。当初は明るく天然なキャラクターで「2世タレント」の期待の星としてTBSテレビの看板バラエティや各局の番組に引っ張りだことなった。
しかし、母の急逝後は周囲のコントロールが効かなくなり、金銭トラブルや夜の街への傾倒、さらには不祥事によって芸能界からの引退を余儀なくされる。世間は「親の威光を傘に着た2世タレントの転落」として好奇の目を向けたが、その本質は幼少期からの「実父の倒産」と「母の急逝」によってもたらされた人間不信と孤独感にあったと言える。
華やかな芸能界の表舞台から一転、プライベートを暴露される悲劇。過剰なバッシングの渦中で、彼女が縋りつくべき家族の安全基地はどこにも存在しなかったのだ。