暴行罪が成立する法的な根拠は、刑法第208条に規定されています。法律上の「暴行」とは、「人の身体に対する不法な有形力の行使」を指し、相手の身体に物理的な打撃を与える行為全般が含まれます。具体的には、殴る・蹴るといった典型的な暴力だけでなく、胸ぐらを掴む、腕を強く引っ張る、水を浴びせかける、至近距離で大声を出して威嚇する行為なども暴行に該当します。
暴行罪の法定刑は、「2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」です。ここで注目すべきは、懲役刑が法定刑の最上位に位置付けられている点です。「相手が怪我をしていないから罰金で済む」という思い込みは法的に誤りであり、裁判所が悪質と判断すれば、身体的な傷害が発生していなくても懲役刑を言い渡す権限を持っています。