近年、あえてアクセスの不便さを楽しむ「スロートラベル」がトレンドとなっている。山麓の駐車場から施設までは一般車の乗り入れが禁止されており、移動手段は徒歩か専用のシャトルバスのみ。この「少しだけ世間から隔離された場所に行く」というプロセスが、デジタルデトックスを求める若者たちの心を掴んでいる。
スマートフォンの通知をオフにし、バスの窓から移り変わる山の景色を眺める。到着した先に待つのは、澄んだ空気と極上の温泉だ。この一連の体験が、タイパ(タイムパフォーマンス)重視の日常に疲れた現代人にとって、贅沢な時間として再評価されている。