予防投与は希望すれば無条件で誰でも受けられるわけではありません。日本感染症学会などのガイドラインでは、濃厚接触者の予防投与基準として、原則「インフルエンザを発症している患者と同居している家族」や「高齢者・基礎疾患を持つハイリスク群」を対象としています。受験生への処方は各クリニックの医師の裁量に委ねられているため、問診時に受験日程や現在の健康状態を正確に伝える必要があります。
また、服用にあたって軽視できないのがイナビルの副作用と異常行動のリスクです。主な副作用としては下痢、吐き気、頭痛などが報告されていますが、小児や10代の思春期の未成年者においては、抗インフルエンザ薬の種類を問わず、急に走り出す、窓を開けて飛び降りようとするなどの「異常行動」が極めて稀に報告されています。
薬剤との直接的な因果関係は完全には解明されておらず、高熱そのものによるせん妄の影響も指摘されていますが、安全策として吸入後少なくとも2日間は一人きりにさせず、保護者が常に様子を見守れる環境を整えておくことが強く推奨されます。