「焦げ臭いにおいがしたと思ったら、次の瞬間には階下から黒煙が一気に吹き出してきた」。現場近くのオフィスで働いていた30代男性は、当時の恐怖をそう振り返る。火災が発生したのは、帰宅ラッシュと買い物客のピークが重なる午後6時前。渡辺通り沿いには消防車20台以上が集結し、周辺道路は完全に麻痺した。
黒煙はまたたく間に上空へと広がり、天神の象徴でもある地下街にも一時煙が流入。店舗のシャッターが次々と下ろされ、誘導員の甲高い声が響き渡る中、大勢の通行人が避難を余儀なくされた。パニック一歩手前の混乱状態だったが、幸いにも現場スタッフや警察官の手際よい誘導により、最悪の群集事故は回避された。