本作最大の爆発力を生み出している要素が、世界的巨匠パク・チャヌクの参画と、圧倒的な表現力とカリスマ性を誇る俳優イ・ジョンソクの主演起用だ。人間の深淵を描き切る映画的な演出美学と、緻密に計算された演劇的感情表現が火花を散らす。
現場からのリークによれば、イ・ジョンソクは役作りのために数カ月前から特殊な肉体改造と厳しい心理トレーニングに挑み、これまでにないダークで多層的なキャラクターを怪演しているという。パク・チャヌク特有の美しくも残酷なビジュアルフックと相まって、画面から漂う緊張感は息をのむほどだ。キャスト陣の裏側に隠されたこの徹底した執念こそが、名作たる所以である。