予期せぬ事故が起きたとき、プロの演者がどう動くかによって番組の命運は分かれる。長年トップを走り続ける明石家さんまは、生放送でカンペが間違っていたり機材トラブルが起きたりしても、それを瞬時に笑いへと転化させる圧倒的なアドリブ力を発揮してきた。事故を事故のまま終わらせず、最高のお笑いコンテンツへと昇華させる芸当は、まさに職人技だ。
先述の若林正恭もまた、予期せぬ事態に対する反応の早さに定評がある。パニックになりかけた現場で、あえて自ら悪役を買って出たり、自虐的なコメントを挟むことで、緊張した場の空気を一気に和らげる。優れたお笑い芸人が見せるこうした「神対応」は、生放送の緊張感を笑いへと変える強力な触媒である。