銀座4丁目交差点からほど近い晴海通り沿い。重厚な破風屋根を戴く劇場の背後に、天を突くように佇むのが歌舞伎座タワーである。400年以上の歴史を誇る伝統芸能の殿堂と、国際都市・東京を支える高度なオフィス機能。一見すると対極に位置するふたつの要素が、ここでは見事な調和を見せている。
地下鉄の東銀座駅と直結する地下広場からは、芝居の熱気がダイレクトに伝わってくる。和菓子や和小物を商う店が賑やかに対話を生み出し、そこからエレベーターで上層階へと上がれば、静寂と知性が支配するグローバルビジネスの最前線が広がる。この奇跡的な二重構造こそが、多くの人々を引きつけて止まない魅力の源泉だ。