周囲の大人たちにとって、不可解な言動を繰り返す少年は理解を超えた存在だった。怪奇現象を訴える彼の言葉は受け入れられず、最終的に精神病院の隔離病棟へと入院させられることとなる。まだ幼かった彼にとって、鉄格子のある部屋で過ごす時間は、想像を絶する孤独と恐怖の連続であった。
病室で出会ったのは、自分と同じように孤立した患者たちだった。しかし、その多くが次々と目の前から消えていく現実に直面する。自らの死をすぐそばに感じながら、「ここから出なければ生きて帰れない」という強烈な生存本能を覚醒させた少年は、周囲の期待する態度を演じきり、退院を果たす。この過酷な闘病生活こそが、彼の強靭な精神力の土台となった。